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二天立像
種別:彫刻
所有者:永豊寺
所在:和田
両像ともに桧材の一木造りになる天部形像で、名称は不明であるが、その一は左手に宝珠(後補)を捧げている点で多聞天像かと推定できるが確かではない。ともに兜をかぶり、腹部に獅噛みのついた鎧を着け、邪鬼を踏まえた通有の天部であるが、これが四天王像のニ軀か、当初から二天であったかはこれまた不明である。
釈迦像の脇士のように左右に二天像を安置している。これも手や荷物が変わっているので名を決めかねるが、寺では向かって右を多聞天(毘沙門天)、左を広目天と呼ばれ、広目天は干天が続くと、村人がこの像を川中の石上に移し、水をかけて雨を祈ったので、洗い仏ともいわれる。山間部では稀に見る優秀作である。